104は「脱糞したまえ」を「脱帽したまえ」の高級表現だと思っているので
ある。

否、104だけを非難してはいけない。評論家・上野昂志、同・川本三郎、
演劇家・唐十郎、詩人・鈴木志郎康などが「脱糞」を「脱帽」の高級表現と
思い込んで使っている。

この四人に共通することは、いわば反権威・反規範主義である。

そういった人たちが文法規範に無知であること自体はかまわないとしても、
「脱帽」と平易に言えばすむものを、高級表現だと思って誤用する心は皇室
と縁組したがる成金のようで、卑しい。

その卑しさがファシズムを生んだとするのが、単純化して言えば、心理学者・
フロムの説である。そこまで見すえた時、初めて、個別科学である心理学が、
説明原理を支える一柱となりうるのだ。