ではここで予定を変えて、ケージについて。

ケージは、ピアノの弦に消しゴムを挟んだり、4分33秒のような
作品を書いているためか、適当に音楽と接していた人物だったか
のような誤解が蔓延しているけど、それはとんでもない話で、実
際は、ケージ程音楽家に対する要求が苛烈で、譜面が(それは図
形楽譜であっても例外では無い)が自分の考えた通りの解釈で演
奏されることを願った人物はいない。これが重要。

ケージの思った通りの音を作り出せなくて、クビを言い渡された
演奏家はいくらでもいる。

言葉を変えれば、融通がきかない石頭とも言えるのだけど、ケー
ジが常に確固たる音響イメージをもって、作品をつくりあげてい
たことの証明ともいえるよね。

プリペアドピアノも「4分33秒」も、真摯で厳格な音楽的思考の
賜物なの。だからこそ、プリペアドピアノというアイディアには、
ブーレーズすらが賛同したし、「4分33秒」がフルクサスの人々
へ甚大な影響を与えることにもなった。