【講義22】
よっしゃ、講義始めるで。今回はショスタコーヴィッチやな。
お前ら、ショスタコーヴィッチって聞いて何思う?
そや、あの牛乳瓶の底みたいな眼鏡やな。あれ見たら笑うわな。
ワシは思わず白ペンキでグルグル渦巻き描きたなった。加藤茶になるハズや。
ところが、ショスタコのこと読むと、これが大変な人生なんやな。
なんちゅてもスターリン〜ブレジネフのソ連やもんな。シャレ通じへんやろしな。
ヴァイオリン協奏曲、5番の1楽章、10番の1楽章なんか、
どないしてくれんねんちゅうくらい陰気やし、鬱屈した世界や。
ただ、背景と相まって、ショスタコちゅうと「重い」「暗い」ちゅう
イメージがつきまとうんやけど、それだけやない。通して聴いたらすぐ分かるけど、
軽妙なリズムで楽しげな部分もチョコチョコ出てくる。まあ、あの眼鏡やからな。
やっぱり“お笑い”やろ。ピアノ協奏曲1番のフィナーレ。ワシこれ一番好きや。
編成もオモロイしな。剽軽な音楽や。これを深読みしたら、
元も子もないで。「いや、この裏にショスタコの悲哀が」とかアカンで。
あるがまま楽しんだらええんや。繰り返すで、あの眼鏡やからな。
ワシ、クライバー指揮のウィーンフィルでショスタコの14番とか15番聴いてみたい。
「おっさん、そんな嬉しそうな顔してどないすんねん」て言うてみたいな。
そしたら、今まで気付かんかったショスタコのホンマの顔が出てくるように思う。
どや、これでタコのことちょっとは分かったんとちゃうか?ほなな。