第36巻
シュトラウスはそれ以上は望めないほど無造作に自らの傑作オペレッタのスコアを
こうもりのカドリーユの為につかった。メロディ構成は正確で厳格なカドリーユの
定型にかなっており、各モティーフがオペレッタの中でどのような意味合いで使わ
れているかは全く考慮されていない。
オルロフスキー公爵の「喜んで客人を招待しよう」が最初に出て、その後すぐに
第三幕の「落ち着いて」、アデーレのクープレの引用、それから第三幕の「パリ
の貴婦人のように」が投入される。カドリーユ第二部(エテ)ではオルロフスキ
のクプレ「私のところではそれが習慣」に戻る。それからロザンリンデのアリエ
ッタ「ご主人様、私をなんとお考えですか(第一幕)」がコントラストとして入
ってくる。この様に楽しく続くが、セレナーデの冒頭「愛しいロザリンデ、君を
思いこがれて」の部分はとりわけ楽しい。躍動感溢れた終結部では、「いやいや
私をどれだけ動揺させるのか」からの引用と一幕のフィナーレ「私のきれいな
大きな鳥籠」が最後をまとめ上げている。