単一楽章で、演奏時間は18分くらいだったか。
86楽器とピアノのための協奏曲形式の作品で、その86楽器の内訳は、普通の
拡大3管編成(トランペット、ホルン、トロンボーンが4人づつ、チューバあり、
打楽器3人)といったところ。

ただし、これらのオケ奏者は、何群かのグループにわけられ、群と群とが互い
に干渉し合いながら曲を進めてゆくので、配置は普通のオーケストラ曲とはか
なり違ったものになります。

ピアノは、カデンツァのほんの一部だけに、自由に弾いてよい箇所があるもの
の、あとは全て厳格に記譜されています。ピアノ譜が10段で記譜されている
のは本当で、各段に1声部づつ記譜されているわけでは無いので、最高で13声
部が同時進行するというトンデモないことになってます。しかも、各声部が同
音連打で構成されているんだけど、その連打のスピードやダイナミクスが声部
毎に違うという気が狂いそうな譜面です。

この10段譜では、とても演奏が出来ないので(オーケストラ・スコアをピアノ
で弾いたり出来る人間でも、あの10段譜を読みつつ演奏するのは不可能でしょ
う)、大井氏などは、3段くらいの譜面へと書き直して練習/演奏に使用して
いるらしい。こうすると、1段に叩き込まれる声部の数は増えるんだけど、だ
いぶ見通しが良くなるとのこと。

そんなクセナキスには、その他に2曲(「エリフソン」「ケクロプス」)のピ
アノ協奏曲形式(いずれも単楽章)の作品があります。こちらのCD化(「ケ
クロプス」はウッドワード&アバドの演奏がDGから出ている)も期待したい
ところですね。