【講義13】
よっしゃ、講義始めるで。今回はマーラーやな。
マーラーちゅのは突然、大噴火するわな。きれえなメロディーやな思て、
うっとりしてたら、いきなり、ドガガガーン!って来るやろ。
あれ何でや思う?実はな、あれ居眠り防止やねん。
当時のウィーンの聴衆ちゅのは、まあ行儀悪かった。おしゃべり
しよるし、もの食いよるし、酒飲みよるし。全然聴いてへん。
マーラーはな、それに腹立てよったんや。マーラーはほんまは静かな
きれえなメロディーが好きやったんや。1番の3楽章、復活の4楽章、
荘重で重厚やけど、うっとりするわな。その後、何起こる?
7番の4楽章なんかメチャメチャ可愛いがな。マンドリンの調べが哀切極まりない。
ええなあって思てたら、いきなり♪ドンドコドンドン ドンドコドンドン
ピーヒャラピーヒャラ ピーヒャラピーヒャラ バーン バーン ババーン
やもんな。「おい、ちょっと落ち着けよ」て言いたなる。
この後千人も連れて来よったんやからな。でも、この頃なるとマーラーも
ずる賢こなっとるからな。8番の第2部なんか、しずかーに、延々と続くやろ。
聴いてるほうは「そろそろ来るで、そろそろやで」って
緊張して寝られへんかったんや。マーラーの作戦勝ちやな。
ほんで、9番でほんまに自分がしたいようにやったんやで。
どや、これでマーラーのことちょっとは分かったんとちゃうか?
ほなな、今度はリヒャルト・シュトラウスについて教えたるわな。