ベートーヴェンの交響曲第9番を聞いたとき、私は神の存在を
確信した。これは音楽ではない。音楽を超えている。そうだ、
たとえるなら、福音だ。神が我々に与えた啓示なのだ。
ベートーヴェンはこの曲を書いている際、間違いなく神の杯を
傾けることを許されていた。その至高の葡萄酒を飲むことを許
されていたのだ。ドストエフスキーが「カマラーゾフの兄弟」
を書いていた間のように。

そしてこれもまた、音楽なのだ。哀しいまでに、骨の髄まで音
楽なのだ。そしてベートーヴェンは、今日もこの地球のあちこ
ちで、音楽が福音たることを、我々に教えてくれるのだ。

話がすぎたようだ。私も葡萄酒を傾け、眠りにつくことにしよう。