主に本スレ前半では、具体的に曲を例に取り上げつつ議論がなされていました
が、それなのに、リズムやテンポに関する言及は>50 (テンポ)と>147 (リズ
ム)しかしていなかったようですね(それも議論の一つの可能性の示唆にとど
まっていました)。でももっとこのことは前面に押し出されていてもよかった
はずだと思います。リズムやテンポが果たしていた重要性は、例えば『東京音
頭』からその付点リズムをすべて奪い、またあるいは逆に『君が代』を付点バ
リバリのリズムに変え、さらにお望みなら、前者をゆっくりとしたテンポ、後
者を速いテンポに変えて歌ってみれば納得していただけるのではないでしょう
か? それは調性に基づいた音楽作品でも同じだと思います。モーツァルトのい
わゆる「トルコ行進曲」にせよ、シューベルト『楽興の時』第3番イ短調にせ
よ、そのテンポやリズムが重たかったなら「暗い」音楽になってしまわないで
しょうか?
一つの音楽が提示する雰囲気は、それを具体的に曲を取り上げつつ論じようと
するなら、単にその旋法性あるいは調性の面からだけでは十分に論じつくせな
いと思います。

それを超えた上でなお長・短調の明るい暗いを論じようとするなら、長音階が
基本的に1種類しかない(和声的長音階というものもないわけではないけれど
も)のに対して、短音階が自然的、和声的、旋律的の3種類あり、そしてそれ
がある意味長音階の動きに似てくることに注目してはどうでしょうか?それは
導音の問題、主音に向かっていきやすいかいきにくいか、つまり歌いやすいか
歌いにくいかの問題に行き着くような気がします。もちろん3度の問題も大き
いとは思いますけれど、それと併せて、主音に向かおうとする際の微妙な努力
の違いも、長・短調それぞれの曲の雰囲気の違いを生んでいるように思われま
す。