演奏としてはそれなりに立派なんだけど、「場違い」という感は否めない演奏
だったと思う。いいほうの言い方はみなが言っているので省略するけど、
悪い言い方すれば、カタルシスがない演奏。内にこもりきっていて開放感
がないために、オケがフラストレーション起こしているのがよくわかる。

たとえてみれば、重厚なヴィンテージの赤ワイン。赤ワインだけでうまい
と思いワインだけをたしなむ御仁にはともかく、やっぱり料理と合わなけ
れば仕方ないと思う。(マスヒロみたいでいやらしい言い方だけど。)
最初は珍奇な味わいに「おぉっ」と思うかもしれないけど、後味が悪かっ
たり、悪酔いしたり(笑)するんだ。

「いや、新しい組み合わせを開拓したんだ!」と思えるのであればそれは
幸せだけど、「ニューイヤーコンサート」としては失敗だろうな。CD等
で長く聴くに堪えるかどうかは、毎日納豆を食するのにヴィンテージワイ
ンをあわせるくらいにその珍奇な味を好むかどうかだろう。

(念の為いっておくけど、赤ワインは赤ワインで立派なんだよ。まあ、小澤
がどういう観点でこれらを選曲し、珍奇な「赤ワイン」演奏をしたか、その
解釈の根拠は聴いてみたいような気がするが。)