皆さん何も分かってらっしゃらないのですね。
平凡な才能の上の一流のピアニストに必須の性格傾向の1つに
ナルシズムもあります。
マルタアルゲリッチやポリ−ニ、アシュケナージ、内田光子
(彼女の父親は私の尊敬するところの職場上の上司にあたる
方でしたが)、このクラスに至らない凡虚なピアニストであれば、
ナルシズムがなければ自己のピアノに対し嫌悪を感じ、同時にステージ
恐怖症になるでしょう。

ユンディは、予選で落ちた広瀬女史に比べ完成度も潜在能力の点でも、
確かに劣っているでしょう。
しかし、彼には若さと見た目の華やかさがあります。
この上に審査員が採った結果が順当であったかどうか、それは
数十年後に期待し分かる事でしょう。

私はユンディを直接知る者として、彼が徒に自意識を高めすぎ
己の技術範囲を超えた作品に手を出し火傷をすることを期待し、
彼の巨匠への道筋を傍から見てゆきたいと願うばかりです。