昭和30年代の日本映画の中に
吉永小百合扮する女子学生が「今度ショスタコーヴィッチの演奏会に行きましょうよ」
というせりふがあったという話がある。
ショスタコは当時生きていたクラシックの作曲家であった。
その当時はまだ大作曲家が現存し新曲を発表していた時代なのだ。
そして国民的アイドルのせりふとして、ごく自然に出てくるものだったのだ。
それに対し、たとえば今トレンディドラマで、「こんどリゲティの演奏会へ行きましょうよ」
などというせりふがあり得るとはとうてい信じられない。
その意味ではクラシックは死んでいる。