大概の湯浅作品を好意的に受け入れてきたが
今回はダメでした。

打楽器群の中にはなんと和太鼓!

構成力、展開力の不成熟さは
「それこそが非西欧的な時間の生成である」と
無理に納得する事も出来ましょうが
露骨に和太鼓が「ドンドン、ツッタカタッタ、ドドンド、ドン」と
祭囃子をやらかすにいたっては、口をあんぐりあけて呆ける以外に
対応できなかった。

曲の後半は、小山清茂・渡辺浦人の世界。

これが湯浅の「触覚」した「宇宙」なのか。
「宇宙」と言うにはあまりにも軽く、薄く、短く、小さすぎる。
「宇宙」と言うより「地球」、「地球」と言うより「アジア」
「アジア」と言うより「島国・日本」・・・・

湯浅は、他の日本人作曲家に比べて「世界」を知っているタイプだと
思っていただけに、失望感も大きい。

武満亡き以降、湯浅の仕事が増えたのは喜ばしい。
しかし、このままでは仕事に忙殺され、多作の海の中に溺死した
「武満の路」を忠実に踏襲するでしょう。