内田光子
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0011批評家
NGNGグールドは彼自身も言っているように、過去の名演と比較して
自分が色あせないように、わざとテンポを異常に、そしてスタッカート
を多用して「ヴィタミン剤を注入している」そうだ。まさにそのように
仕上がっている。グールドは当然ながら大ピアニストだ。これはこれで
素晴らしいと思う。
バックハウスは、申し訳ないが平凡だと思う。
ホロヴィッツはもちろん超一級品。
ご存知かも知れないが彼はこういう名言を残している。
「モールアルトをショパンのように弾き、ショパンをモーツアルト
のように弾く」云々。もっとも彼がそう弾くという意味で言ったわけ
ではないが、なかなかに彼らしい。「全ての音楽はロマンティック」
ということは明確に言っている。古典派、ロマン派の別はない、と。
そこで内田光子だが、彼女はこのどれでもなく、美しくも模範的。
きめ細かく、それでいて重厚だ。うまく名手達をミックスさせて
いるごとく。うまいと思う、とにかく。「ホロヴィッツのモーツアルト
は理解できない」とあなたのように言っているらしい。
私は彼女のファンでもあるが、自分の中でNo.1のピアニストという
わけではなく、しかしそれでもここまで讃辞を贈りたくなるピアニスト
であります。ソナタ全集はどれも甲乙つけ難い出来。そうでしょう?
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