>>237-238
エレン・コルヴァー以外ではアロイス・コンタルスキーの録音が代表的だと思うけど、
彼にあってエレンにないものは、50〜60年代という時代をリアルタイムで体験した人ならではの勢い。
より具体的に言えば、音の切れ、スピード感がエレンの演奏にもう少しあればBetter。
逆に(録音やマスタリングのせいもあるけど)コンタルスキーの方にはアタックやダイナミクスの微妙なニュアンスの違いや残響の美しさが不足ぎみ。
というか、録音にほとんど収まっていない。
二人の演奏を簡単に比較すれば男性的、女性的といったところか。

それから、特に音色や音量の微細ニュアンスを重視するシュトックハウゼンのCDの評価において重要なのは録音という要素。
つまり「ピアノ曲」であってもピアニスト一人の演奏ではなく、
ピアニストとサウンド・プロジェクショニスト(=シュトックハウゼン)二人による「演奏」として総合して評価すべき。

従ってピアニストにやや難があるとしても録音の圧倒的な素晴らしさを加味してみると、
シュトックハウゼンの作曲した音楽の本質をより反映しているエレン・コルヴァーの方を強く推薦。