インタビューやお手紙などでしばしば尋ねられたのが
「なぜ楽天の監督を引き受けたのか」という質問でした。
確かに就任当初はレギュラークラスの選手は数えるほどしかいなかったし、
球界ではまだ強豪とはいいがたいチームでした。
就任前の交渉(ちゃんとした監督になる前の話し合い)をしてる時もオーナーから
「大型補強による赤字はこの会社では一つのタブーとされている。」
と何度か聞かされました。コケるのを覚悟しろと言う意味です。(たぶん)
それでも弱いチームの強化をするということは、少なくとも自分にとってはごく自然なことでした。
優勝したヤクルトもそうたったし、その前のプレイングマネージャーをした南海もそう、
そして70歳ごろ初めて監督した社会人チームも強豪とはいいがたいチームでした。
「将来はプロの監督に復帰しよう」と具体的に考え始めたころもっとも炎上していたのが
楽天投手陣だったから、ごく自然に楽天を選んだのだと思います。
オーナーが利益以外の事を当時考えもしなかったことを思うと、選手たちとの出会いがなければ
はたして仙台でのCSを実現できたかかどうか、ちょっと分からないなという気がしています。
「試合を見てイーグルスのファンになった」
という手紙には素直に勇気づけられました。
おかげでその度に「もっと強いチームにしよう」「もっといいゲームをしよう」
という決意を新たに持つことができました。感謝の念に絶えません。
コーチの橋上秀樹氏、池山隆寛氏、野村克則氏には
公私にわたり大きな力になって頂きました。心より感謝します。
その2位という結果にかかわらず契約の延長がなくて嫌になりますが、
好きな監督業を好きなようにやらせてもらったことは本当にありがたいことでした。