パンフからまた引用

行って帰る物語の構造
ご神体の前には小川が流れ、小川を越えて聖地に行く。これには実は大きな意味があって、境界を越えて行って帰るというのは物語の基本
なんです。例えば宮崎駿さんの千と千尋の神隠しも、少女が異界に行って戻ってくる話です。境界を越えて別の世界に行って戻ってきた
ときに、何か少し変わっている。
それで僕が連想するのは子ども時代の肝試しです。終わったあとに自分が何かを乗り越えて強くなったような気がしたことを、今でも覚えて
います。
行って帰る度に人は変わる。君の名は。はそのモチーフを反復して入れることで、瀧と三葉が少しずつ成長していきます。瀧がご神体
を訪れたとき、小川は雨で増水し広い池に変わっていますが、でも彼は三葉にもう一度会うために境界を越えて前に進む。三葉も異界
で瀧に会って戻ってきたときには変わっていて、父親はそれに気づいて驚き、彼女の説得に応じたのです。