すごいな監督(笑)
100入れても観客には2ぐらいしか伝わらないよ。


片渕:
まさにそうです。「家の中に竈がある」とすると、じゃあその竈の煙突は何でできているのか。ブリキだとしたら「ブリキは鉄材供出でなくなってないの?」ということで調べると、実はアスベストみたいなものだったとか、いろいろなことが分かってくるんですよ。


片渕:
そもそも「煙突が屋根から出ている」というのをよく見かけますが、あれは比較的後期のことで、初期の煙突は家の中にあってそこから煙が出ていたんです。


片渕:
だから天井が煤けているんですよ。室内のど真ん中の、呼吸する高さのちょっと上で煙突が終わっているというのが文化竈というものだったんです。煙突が上まで伸びているというほうが珍しくて、やがて煙突が屋根を突き抜けるようになったら、今度は煙突と屋根が接触して、火事が発生するようになったとかね。
あるいは、作品の中では煙が逆流して、家の中にものすごく煙が充満するから煙をたくさん描かないといけないということが分かります。そういう風に「そうだとしたらこうだよね、そっちの方が本当だ」ということはできるだけ持ち込みたかったところです。