「やっほー、広野くん? みやこでーす。ちゃーんと起きてるー? 今、家を出るとこー。お昼には待ち合わせ場所に着くから、遅れないでね? それじゃっ」
「やっほー、広野くん? わたし、もう着いてるよ? ちゃんと向かってるー? 遅刻したら許さないんだからねー」
「こら、遅いぞー。デートの時には十分前には来る! 女の子を待たせないのが男の義務なんだぞー」
「おそーいおそいおそいおそい!いつまで待たせるのよぉ。罰として今日はぜーんぶ広野君の奢りだからね? はい、駆け足でくる!急いで!」
「どーしたの?まさか寝てるんじゃないでしょうね。寝坊してたらただじゃおかないんだからね!?」
「ひーろーのーくーん。みーやこだよー、まーだ来ないのー? 待ってるよー」
「もう、どういうつもり!? 何時間待たせたら気が済むの!? マジで来る気あるの!?」
「もしもし広野くん? もしかして、待ち合わせ場所、間違えてないよね? 噴水の前のベンチだからね。知ってるよね? 迷ったんなら電話して。迎えに行くから」
「みやこです。大丈夫、広野くん? 途中で事故に遭ったりしてないよね? これ聞いたらすぐ連絡ちょうだい」
「いい加減にして! 連絡ぐらいしてよ! 電話くらいできるでしょ! あたし、心配してるんだからね!」
「みやこです。広野くん?電話に出て。そこにいるんでしょ?ホントはこれ聞いてるんでしょ?電話に出てよ。お話しよう。私の相手してよ」
「どうして来ないの? どうして電話でないの? どうして返事くれないの? どうして? どうして黙ってるの? どうして?」
「広野くん? お願いだから連絡して。別に怒ってなんかないから。会えるまで待ってるから。声が聞けるまで、ずっと待ってるから!」
「お願い……お願いだから……会いに来て……! 顔を見せてくれるだけでいいから……声を聞かせてくれるだけでいいから……お願い……!」
「広野くん……来てくれるんだよね……? あたし……待ってていいんだよね……? 信じてるから……あたし、信じてるから……」
「お願いです……返事下さい……メールでもいいから……一言だけでもいいから……お願い……一人にしないで……ずっと待ってるから……!」
「どうして……どうしてなの……?約束したのに……あたし、信じてるのに……どうして……?」
「ダメなのかな……?もしかして、あたしダメなのかな……? あたし……広野くんに嫌われてる……? もしそうなら……そうだって教えて……! 嫌いなら嫌いって言ってよ! 黙ってないで何とか言って! お願いだから!お願いだから何か言って!」
「……ごめんなさい……う……変なこと言ってごめんなさい……怒ってる? 怒ってるよね?……あたしいつもわがままで……勝手ばかり言って……広野くんの事振り回して……ごめんなさい……ごめんなさい……!」
「あたし……眠れなかったんだよ?今日のデート楽しみで……広野くんの事考えたらドキドキして……っ……こんな気持ち初めてで……どうしていいかわからなくて……会いたい……あたし、広野くんに会いた……!」
「たすけて……広野くん……あたしを助けて……! 消えたくない……消えたくないよ! あたし……広野くんの心から……消えたくないよおっ……!」