結婚式のシーンになって数席離れた一人で見ていた若い女性が席を立った。
いかにも席を蹴って出て行くような動きが、ここまで我慢したけど耐えられなくなった気持ちを
物語っていた。彼女のポリシーには合わんかったんだと直観した。
「ぼく、あなたの気持ち分かります。ぼくもあれには堪え難くなったんです」(半分以上うそ)
後を追って、声をかけ、お茶でもさそおうかと思ったが、チケット代が無駄になるなと思って、
おれはおとなしくひとりさみしく続きを見た。