もっとも、高畑監督はフランス文学の専攻だったはずなので、ニーチェとかより哲学を引用するなら、デカルト的な形而上学や自然学の方がしっくり来るんだが。

ただ、神や精神世界に対しての態度や表現は東洋世界そのものなので、哲学的に思想的にこうだと限定は出来ない。言われるようにドイツ哲学的な部分もあるとは思う。

高畑勲の凄いところは、まさにそこのところで、結局は特別な場所や特別な営みではなく、飽くまで普通のよくある市井の人々の感情や生活は一つの思想に縛られるものではないと半世紀に渡って表現してきたことだと思う。