裏の本当の解釈


・次郎が最初に気になったのは女中。学校に荷物が届けられた時に思い浮かべる幻影が女中
 菜穂子は二郎の気持ちに気付いており、森の入口にパラソルとカンバスを置き誘い込む駆け引きをしている
 その帰りに「女中は嫁いだ」というのも自分に振り向いてもらうため

・惚れたタイミングも二人で違う
「風」とは菜穂子の中では列車での帽子
 パラソルの時が二郎である。列車での出会いを忘れていたのはそのため

・次郎は飛行機であれ女性であれきれいなものにしか興味がない人間で、ある種非人間的
 次郎は菜穂子に「きれいだ」しか言わない

・次郎が送った菜穂子への手紙には、菜穂子の身を案ずる文は三行だけで、あとはずっと「美しい飛行機作り」の話
 (ちなみに原作漫画には次郎からきた手紙を「仕事の話ばっかり」と捨てる菜穂子の場面がある)

・菜穂子は次郎のきれいなものしか愛さないという性質に気付き、
 サナトリウムから出て自分のきれいな姿だけを見てもらう決心する。化粧を重病の身で毎朝こなす
 そして結核が進行し醜くなる前に姿を消す
 そんな菜穂子を二郎は、同僚も帰る中で残業を遅くまでこなし、家でも菜穂子にほとんど構わず大好きな仕事をしたりタバコをすってしまう

・そんな次郎を上司や妹は「兄々様はひどい、菜穂子さんがかわいそう」「君のエゴだぞ」と言う

・またそんな菜穂子も聖人でもなんでもなく、結核が感染することを気にしない二郎という珍しい男性と
 結核をうつすことも辞さず人生で最初で最後の夫婦生活を過ごすためにそんな二郎と付き合う

・この映画は決して美しい恋物語ではなく、創造的人生の持ち時間10年で、仕事を完遂させるには
 犠牲が必要で、女性はそれを諦観の面持で付き合うしかないというテーマが隠されている