「ノビ、昨晩はまた派手に暴れたみたいだね。あさひの社会面の特集だよ。」そういって、ドラは、朝のにおいがまだ残っているその朝刊を、ノビの目の前に半ばあきらめながら、なげるように置いた。
袖見出しには“正義の味方?銃刀法違反で指名手配”と書いてある。
「ドラ、そんなことより、タケコプタ−のギアの磨耗が激しい。出勤前にこれだけはなおしておきたい。タイムふろしきをとってくれ。」
「ノビ、君は、昼間はスネの会社でダメ契約社員をよそおって働き、夜は孤独に悪と戦っている。アメコミよろしくのヒーローごっこをいつまでする気なんだ。こんなことをいくらやったって、シズは戻ってこな・・・」
ここまで言われたときに、ノビははじめてドラの方へ顔をすばやくむけ「ドラ、君は所詮量産型子守りロボットだ。僕の記事を探すことよりも、最近の小豆の放射能汚染について、投書でもしてみたらどうかな。」といいはなった。
出勤時間が近づいていて、今日ノビは仮眠をとらずに仕事へいくことになるであろう。