旧作のリルルは半ば自問自答的な論調で進言するんだ。説き伏せる側でありながら、自分の不調を告白するんだから
だから総司令に却下されても黙って連行されるんだろうが

新のリルルは違う。自分の不安定な思考回路だけじゃなく、ピッポという他者の判断もある
だからこそ明確に反論してくるし、簡単なことでは引き下がれない
それをねじ伏せるために総司令は暴力を使う。必然的な悪意だ

拷問のせいで焦点がずれてるというが、処刑というのは原作にはない。ただ連行されてるのをのび太達が助けるだけ

新では死の寸前に「なにか言い残すことはあるか」と問われてもなお
地球のために「引き上げるべきです」と言う。これを見て、メッセージ性が無いなんて言う奴は不感症か理解力不足なんだろう
個人的に宮崎ヒロイン的な一面だなと思う。救出シーンでジャイアンがわざとらしく「かっさらえー」と言うのは意図的じゃないだろうか

これまた何度目かはわからないが、新は地下鉄のシーンや議事堂前の進言が単体としてでなく
リルルの感情の流れと共にまとまったシークエンスとして構成されている
あの辺りは、旧作との違いをはっきり認め、新リルルの感情の流れをしっかり把握してないと
いちいち旧作と違うことした蛇足シーンにしか見えない。鑑賞一度目の俺もそうだった
個人的には不満の多い本作だが、あの辺りは一番良い演出を施してると思ってる