もちろん「ヤマトを整備したのは俺たちだ」みたいな船員話に浸かっていて
ブラックホールが地球に接近、の報告シーンを見て「あ、地球の危機だったのか、
緊迫感がないんですっかり忘れてた」と笑ったし、行き当たりばったりなシーンの
つなぎや説明調を通り越してここでそれはないという場違いな会話のつるべ打ちは
「まあ80年ごろの劇場長編にはこういうのはよくあったし」とヘンな納得。

無理やりアクエリアスから出撃するヤマトにも
「まあ土→水→雪と出撃してきたんだから氷もやりたいだろう」
と、子供の発表会を見る生暖かい親戚の目になってしまう。

しかし石原センセイが10年前に書いた「アメリカが日本を悪者にしてる。
国連支配を自衛隊の先制攻撃でぶっ壊せ。世界は日本についてくる」
という妄想を元にした中盤はもう心の中で見ないフリをしてあげるのに
疲れたなあ。この辺から「第二部」にした方がまだ良かったんじゃないの?

国連決議に違反したっていうだけで空爆する側も凄いけど、「耐えるしかない」
「お前も手を出すな」って言いながら国民が普通にハンドバズーガとかで
応戦してるのもすごかった。ちっとも服従してないじゃんw
戦前の妄想の極み「アジア解放」思想だってもうちっと緻密だったぞw

船団は大半の護衛艦隊と一緒に地球に返して、この辺りの話はもっともっと
小さい局地戦のレベルにしておくべきじゃなかったかと思うし、ラストも
ヤプールが最初に現れた段階で「あれは人工物だった」と看過し、地球に
帰還後、最期の移民船団発信と同時並行で攻撃部隊も準備する、の方が
ずっと悲壮感も増しただろうに。まあそう言ったら「ヤマトの登場人物が
知恵と戦略を使ったらスタートレックになってしまいます」と言われたし、
そもそもあのラストは西崎が残り5分になったところで、アンケートで
「地球を救うか崩壊させるか」を決めて、急遽それまでの展開を全部
放り出してどんでん返しした結果なんだろうけど。