この映画を観て「つまらん、不愉快だ」と感じた人は「理解の鳥羽口」まで辿り着いています。
「嫌だ、考えたくない、不安だ」という、本能的な忌避感覚。それが入り口です。勇気を出して踏み込んでみてください。
例えばポンポン船で、夢のように美しい水没世界に船出していくところ。これを「暖かく安全を確約された、楽しいファンタジー映画」だと
考えずに「自分が実際に見た夢」だと思って反芻してみてください。…なんかイヤですね。恐いですか?不安ですか?
でも大丈夫。その先に、この世の美しいもの、大切なものも、山ほど待ち受けています。

この映画を弾劾する人は、断定口調で「もう決着は付いたこと」にしたがりますが、それは「自分に理解力、感受性が無いこと」が
恥ずかしい…というのではなく、上記の「本能的な忌避感覚」が働いているのではないか…と、最近は思うようになりました。

この映画は、巨大な迷路。トラップもいっぱい仕掛けてあります。でもゴールは一段高い場所に設置されているので、そこから
後ろを振り返ると、自信満々で挑んだのに迷ってしまって「楽しくないや!」と怒っている人、トラップに引っかかっている人、
迷路に挑もうともせずに、したり顔で語っている人などが俯瞰できて面白いです。