まして次の八代会長の殺害については、 「奇跡」を通り越して「不可解」ですらある。
八代会長は日下に警棒のようなもので殴られた後、 必死になって抵抗した。
秋吉美波子はそこにこっそり忍び寄って 背後から八代会長を刺殺する。
その直後、 日下は巴投げの要領で八代会長を投げ飛ばすのだが、
八代会長が投げ飛ばされれば、 当然日下と秋吉との間をさえぎるものは何もなくなり、
日下は秋吉を目撃したはずである。
どうして日下は何も気付かなかったのか。
気付かなかったなどということがありえるだろうか

そもそも、 八代会長が必死になって抵抗したのは まったくの偶然である。
日下に警棒で殴られてそのまま気を失い、 海に投げ落とされる可能性もあったわけだ。
(むしろその可能性のほうが容易に想像できる)。
その場合、 秋吉美波子はいかなる方法で八代会長を殺害するつもりだったのか