一週間前に映画を初見。
その後ネットなどでそれぞれの人が感じた感想を見て、今日2回目を見る。

1回目の感想としては、ただ「救えない・・・」とだけ。
男の恋は「名前をつけて保存」、女の恋は「上書き保存」とは上手いこと言ったものだ。
何故ラストシーンでアカリは踏み切りに居なかったのか・・・初恋が報われずにただただ切ないと感じた。間違いなくバッドエンドだと思った。
胸の中のモヤモヤが抜けず数日間を過ごす。他の事をしてても秒速の世界観が抜けない・・・

あと関係ないが、最初水野さんをアカリだと思ってしまった・・・会社の人の「水野さん」って言葉も聞こえなかったし。
で、久しぶりにタカキに連絡。メールで結婚報告を。
「私たちは1000回もやり取りをして心は1センチくらいしか近づけなかった。」というのはアカリがタカキに贈った言葉かと思ったw


「皆はどんな感想なんだろう?」と思いネットで感想を見る。もちろん様々な意見があった。
俺の中でも解釈がどんどん変わっていき、もう1度見ようと思った。


周りの人の感想を見た後の2回目の感想
これはバッドエンドではない。ある意味ハッピーエンドだと感じた。
1話のタカキがアカリに会いに行くシーンで、お互いが
「僕たち(私たち)はもう2度と会えない。」
との覚悟を決めていたものの、キスの後でお互いが思いとどまってしまった。渡すはずの手紙もお互い渡せなかった。
しかし、お互いがお互いを依存しない人生を歩まなくてはならない。そう思い、別の人生を歩み始める。
「タカキくんは、この先もきっと大丈夫だと思う。」
このアカリの言葉は、そういう決意表明だったのだろう。

しかし、お互いの歩むスピードには違いがあった。

1話の後も文通は続いていた。しかし、しばらくして途絶えてしまう。
映像を見る限りアカリが止めたのだと思う。それは
「このまま文通を続けていては、タカキくんに依存している自分から脱却できない。」
と感じたのだろう。
一方タカキは心の底でアカリを忘れることができない。文通も途絶えてしまい、アカリと連絡を取らなくなる。
しかし、心の底で連絡を取りたいという気持ちがあり、送る宛ての無いメールを打っていたのでは?と思う。
ロケットの一件からタカキもまた、アカリに依存した自分から脱却しようと思うようになる。

タカキも大人になり、水野さんという女性と3年間付き合う。しかし水野さんから別れを告げられる。
表向きは吹っ切れたように見えても、心の底ではタカキはまだアカリを想っていたのだろう。
また、漠然とした目標から仕事に就いたものの、日々の喧騒に自分の心が汚れていったのだろう。
そしていつしか、大切な人を想う心すら失っていた。タカキはそういう自分の状態に気づき、会社を辞める。

・タカキから完全に脱却し、別の人と結ばれるアカリ。
・アカリを忘れられずに現在までに至ったものの、やっと前に向かうことを決めたタカキ。

「どれほどの速さで生きれば、またきみに会えるのか。」
形は違えど、ここでお互いがお互いのことをやっと「過去」のものだと思えるようになったのだろう。それこそが、「きみに会える」速さの答えだったんじゃないかと思う。
そして踏切での奇跡的な邂逅となったのではないだろうか。

ラストシーンでアカリが踏み切りに残ってなかったのは色々憶測もあると思う。いろんな考え方ができる。
個人的にはアカリの「上書き保存」したはずの恋が、うまく上書きされていなかったのではと思った。
アカリが東京に向かう前日に昔の手紙を見つけ、タカキのことを思い出したのも、タカキが「きみに会える」速さになったからだろうと思う。
だからこそ、アカリは踏切には残らなかった。タカキから脱却した今、どのような顔をして会えばいいのか分からなかったのだろう。
単なる「幼馴染」や「初恋の人」ではない。もっと大きな存在だったからでなないだろうか。
アカリとの奇跡の邂逅があったことで「きみに会える速さ」になった事を実感したタカキは、やっと本来の意味で「アカリのいない人生」をありのままに受け入れ、歩みだすのだろう。
最後に救われた印象が強かった。
できればこの後、水野さんと復縁してもらいたい。水野さんはまだタカキのことが好きだし、今のタカキならきっと「大丈夫」だから・・・

長々と個人的な感想を書いてスマン。感傷的になっているのでどうか許して欲しい。また、この解釈の感想でもくれれば嬉しい。
小説版にもっと詳細が書かれているらしいので、これから読んでみようと思う。
ここまで心を揺さぶられた作品はない。素晴らしい作品に出会えたと思う。