――:「スカイ・クロラ」はご覧になったのですか。
鈴木:
見ました。娘のために作った映画らしいけど、そんなの迷惑だよ、というのが第一印象(笑)。
冗談はさておき、面白かったですよ。若い人に向けたエンターテイメントだとか言いながら、
相変わらず過激な作り方だと思いました。
というのも、押井さんは以前から「ストーリーとは設定の解説だ」と言っていた人で、
だからこそ前作の「真・女立喰師列伝」も面白かった。
それなのに、今回はその解説を先送りして、情緒を優先して作っている。
どうしてそんな風に作ったのか聞いたら「体を鍛えて丈夫になったから」なんて言い出した。
――:答えになってないですね(笑)。
鈴木:
鍛えようと思ったのには理由があるはずだから、質問を続けました。
「好きな人でもできたの?」って。
そうしたら黙っちゃってね、あのお喋りな押井さんが(笑)。
何かあるんですよ。ああいう作り方をしたのには。
あとね、気になったのが、人形のようなキャラクター。
押井さんの指示なのかと聞いたら、
西尾鉄也さん(キャラクターデザイン)の提案を受け入れたそうです。
でも、ああいうキャラクターにするなら、人形浄瑠璃と同じで、
感情移入するために冒頭で設定の紹介が必要なはずなのにやっていない。
だから過激なんですよ。