■ストーリー

美術的には別段文句は無いのだが、ストーリーは
原作の胸キュンさには敵わないと思った。

原作だと主人公の芳山和子(後の『魔女おばさん』である)は、
どんどん深町に魅かれていくのだが、ある日、彼は未来から
来た人間で元居た時代に帰らなくてはならないと告げられる。
しかし、その時には自分に関する一切の記憶をこの時代で
自分に関わった全ての人から奪わなくてはならないという。
もちろん和子からもだ。

少年・少女の淡い初恋は実ることなく、永遠とも言える別れを
受け入れなくてはならない。それだけではなく、大事な彼の
記憶までもが奪われてしまうのだ。この別れが余りに切なく
悲しいからこそ、この物語が30年以上もジュニアSF文学の
名作として、人々に愛されてきたのだろう。


しかし、こちらの「時かけ」はその辺がうやむや
(千昭についての記憶は皆の中から消えてなかった)なのと、
真琴のキャラクターが余りにもしおらしくなくて・・・・例えば千昭が
告ろうとする度に遮ったりで、なかなか共感出来なかった。
それと、千昭がもうちょっと魅力的で特別な感じがしても良かった
のではないだろうか?ものすごく普通の男の子過ぎたて、なんだか
なと思う。

巧介と後輩の恋愛は無理やり絡ませなくとも良かったのに。
この物語の鍵にもなる設定とはいえ、それで時間を取られた
ぶん、真琴と千昭の描写がおざなりになってしまったように思う。

長文失礼しますた。