民名書房刊『門可輪大全』「邪針縛(じゃばりばく)」解説
広く知られているように、獣を集めそれと戯れ心を洗う施設は古代中国に既にあり
その中でも特に優れて人を楽しませる立喜園という場所があった
しかし土地を立喜園に貸していた所有者の要志座奇(ようしざき)という富豪がその成功を妬み
配下の包草野(ほうそうや)、鬼無羅(きむら)、魔巣喪斗(ますもと)らに銘じて立喜園を奪ったものの
しょせんは素人の技量だったために、たちまち見るも無残に落ちぶれてしまった
人々はあざけりを込めて「あそこは邪な針が敷かれた場所に、縛られて放置されるようなものだ」と噂したことから
邪針縛はかつて繁盛したが後に(主に手腕のなさで)零落した場所、ないし大幅な凋落を示す言葉となった
最後はその悪行に怒る者が火をつけ大きく燃え上がったために「邪針爆」と記すときもある

なお立喜園は、緑豊かな場所である尼園にて再び運営を再開し繁盛した
ただし喫煙は可としたため、ケムリに人々は難儀したという